ひとが投資をするとはどういうことか
「自己形成としての投資」に関する概念分析と価値提案
株式会社お金のデザイン(本社:東京都港区、代表取締役社長:伴 雄司、以下 お金のデザイン)の取締役副会長/ファウンダー廣瀬朋由と、京都大学大学院文学研究科哲学専修・出口康夫教授、同成長戦略本部・渡邊一弘特定助教は、産学連携共同研究「ひとが投資をするとはどういうことか―『自己形成としての投資』に関する概念分析と価値提案」の成果として、このたびホワイトペーパーと関連資料を発表しましたのでお知らせいたします。
<研究者のコメント>
■京都大学大学院文学研究科哲学専修教授 出口康夫
人文学、特に哲学は『新たな価値の提案』の学です。一方、過去1世紀ほど、哲学においても、専門化・細分化―Th.クーンの言葉を借りれば―『通常科学(normal science)化』が進み、このような哲学本来のあり方が見失われる傾向がありました。21世紀も中葉を迎えつつ、一層混迷を深めつつある世界を前にして、哲学は、今一度、『価値提案の膂力』を鍛え直す必要があります。今回の共同研究プロジェクトは、このような『鍛え直し』の一助ともなりうるのではないかと期待しています。
■株式会社お金のデザイン取締役副会長/ファウンダー 廣瀬朋由
『お金』を通じて、一人ひとりが自分らしく生きることを応援することが会社のビジョンです。https://www.money-design.com/about/
人生と資産形成とは表裏一体と考えます。無色透明・客観的な価値でしかない『お金』を、自分の『しあわせ』色に染めた『お金』として提案していくことが、今後のあるべき金融機関の使命だと考えています。共同研究第二期では、特に本研究が資産運用を生活の指針にも活用できればと思っております。
■京都大学大学院成長戦略本部特定助教 渡邊一弘
哲学をビジネスに活かそう、ビジネスにも哲学的思考が必要だ、などと言われるのを耳にするのもここ数年で珍しいことではなくなりました。しかし、哲学の知識やスキルをビジネス向けにパッケージ化して提供するだけでは、大して面白いものは生まれないかもしれません。もっと大事なのは、フィールドを異にする者どうしが対話をつうじてお互いの思考のブラインドスポットを照らしあい、そこにあるものをともに言語化していくことではないでしょうか。この共同研究を通じて、そのような思いを強くしました。